ドイツのネット薬局市場が成長を続けている。医薬品市場調査会社IMS Healthがこのほど発表した調査レポートによると、ネット薬局の2008年12月～09年11月期の国内売上高は11億ユーロで、前年同期比から23％増加。一般医薬品（OTC薬）が同34.3％増の8億ユーロと特に好調で、全体をけん引した。処方薬は1.6％増の3億ユーロだった。『ファイナンシャル・タイムズ（ドイツ版、以下FTD）』紙がIMSの発表を元に報じた。
\同じ時期の店舗型薬局の売上高は処方薬が3.4％増の303億ユーロ、OTC薬が0.4％増の76億ユーロで、ネット薬局が特にOTC薬でシェアを伸ばしていることが分かる。
\数量ベースではその傾向がさらに顕著だ。IMSが20日発表したデータによると、09年11月単月の売上高はネット薬局が前年同月比14.7％増、店舗型薬局は同9.9％増だった一方、販売したパッケージの数ではネット薬局が29.2％増、店舗型薬局が9.5％増と大きな開きがあった。
\ドイツのネット薬局市場には蘭DocMorrisや蘭Europa Apotheek Venloのような大手が存在する一方で、小規模事業者も数多くひしめいている。FTD紙によると、国内の店舗型薬局2万1,500店のうち2,300店がネット通販を並行展開している。
\オンラインショップを運営するにはITシステムや配送システムの構築にかなりの投資を要するため、将来的には競争力の弱い企業が淘汰されると市場関係者はみている。Europa Apotheek Venloは昨年11月、ケルンにあるFortuna Apothekeのネット通販部門（shop-apotheke.com）を買収した。
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