ドイツ連邦統計局が9日発表した2009年の同国の輸出高は8,032億ユーロで、前年から18.4％減少した。輸入も17.2％減の6,671億ユーロと大幅に後退しており、輸出入の縮小幅はともに同庁が貿易統計を開始した1950年以降の最大を記録した。
\輸出高は米ドルに換算すると1兆1,213億ユーロで、中国の同1兆2,017億ユーロを下回った。これによりドイツは03年から保持してきた「世界最大の輸出国」の座を明け渡した。
\輸出は特に、欧州連合（EU）のユーロ非加盟国向けが25.0％減と大きく落ち込んだ。その他の地域向けの減少幅はEU域外が17.1％、ユーロ加盟国が16.1％だった。
\輸入もEUのユーロ非加盟国からのものが21.1％減と下落幅が最も大きかった。EU域外からの輸入は19.4％減、ユーロ加盟国からは同13.6％減で、為替変動のないユーロ加盟国との取引で落ち込みが小さかったことが分かる。
\貿易収支の黒字幅は前年の1,783億ユーロから23.7％減の1,361億ユーロ、経常黒字も同1,652億ユーロから27.7％減の1,194億ユーロに縮小した。
\一方、09年12月の輸出高は前年同月比3.4％増の690億ユーロに拡大し、08年10月以来14カ月ぶりに好転した。世界経済の回復が追い風となっており、前月比（営業日数・季節調整値）は4カ月連続で増加している。独卸売・貿易業者連盟（BGA）によると、2010年は輸出高が前年比で10％拡大する見通しだ。
\12月の輸入高は前年同月比6.5％減の555億ユーロに後退し、14カ月連続でマイナスとなった。ただ減少幅は12カ月ぶりに1ケタ台に低下しており、最悪期を脱している。
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