化学大手の独Evonik（エッセン）は10月27日、フィンランドの同業Kemiraからカナダにある過酸化水素（H2O2）工場を取得すると発表した。H2O2事業を世界的に強化する戦略の一環。H2O2は最終的に水と酸素に分解されるため環境に優しく、工業利用が拡大している。
\Kemiraから譲り受けるのはオンタリオ州メイトラントにある工場で、主にセルロース・製紙産業向けに製品を供給している。年産能力は4万4,000トンで、今回の取引により北米でのEvonikのH2O2生産能力は20万トン超に拡大する。北米ではカナダのアルバータ州ギボンズと米アラバマ州モービルに工場を持っている。
\同社は中国吉林省でもH2O2の新工場を開設する予定で、このほど建設を開始した。年産能力は23万トンで、2013年末に操業を開始する。エボニックの世界生産能力は現在60万トン強。
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