化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)が10月27日発表した2011年7-9月期(第3四半期)決算の営業利益(EBITベース、特別項目を除く)は19億6,400万ユーロとなり、前年同期比で11.3%減少した。内戦に揺れるリビアでの石油採掘を中断したことが影響。これがなければ増益を確保できたという。最終利益は同4.3%減の11億9,200万ユーロだった。
\売上高は11.6%増の176億700万ユーロへと大きく拡大した。特殊化学大手Cognisを買収したことで収入が押し上げられた格好。米ドル安は石油採掘の中止とともにマイナス要因となった。
\BASFのエネルギー子会社Wintershallはリビア内戦の勃発を受けて2月から10月半ばまで現地での採掘を全面停止した。採掘を停止しても同国での税負担は免除されないため、損失が膨らんだという。
\BASFによると、世界経済の減速を受けて顧客企業は在庫減らしを優先している。また、化学製品価格の今後の下落を見越して発注を見合わせる動きもあるという。
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