金融業界向けITサービスの独GFTテクノロジーズ（シュツットガルト）は6月26日、英国の同業ルール・ファイナンシャルを買収すると発表した。ルール・ファイナンシャルは投資銀行向けサービスに強く、GFTは今回の買収により、英国と北米の当該事業を大幅に強化する。取引金額は公表しないことで合意した。
GFTによると、ルール・ファイナンシャルは世界の10大投資銀行のうち9行を顧客として獲得している。ロンドンのほか、ニューヨーク、ボストン、トロント、ポーランド、スペイン、コスタリカに事業拠点を持ち、GFTとは地域的にも補完性が高い。従業員660人、フリーランスのコンサルタント150人をそれぞれ抱え、昨年は売上高が6,000万ユーロ、営業利益（EBITDA）が271万ユーロに上った。
GFTは昨年の売上高が2億6,000万ユーロだった。ルール・ファイナンシャルの買収効果もあり、今年は3億5,200万ユーロへと大きく拡大すると予想している。
米国と英国では金融規制が強まっており、GFTはこれを受けてITシステムなどを新規制に適合させるニーズが高まるとみている。
