IT大手の米オラクルは9月28日、ドイツにデータセンターを開設することを明らかにした。独企業のニーズを踏まえた措置で、年内にもフランクフルトとミュンヘンで稼働を開始する予定だ。
ドイツでは国外のサーバーに自社のデータが保存されることに拒否感を示す企業が多い。オラクル独法人のユルゲン・クンツ社長は「データの安全性はドイツで敏感なテーマだ」と述べた。
欧州では米国家安全保障局（NSA）による大規模なネット監視が発覚して以降、欧州域外にデータを保存することへの警戒が強まっている。これを受け、米ヒューレット・パッカード（HP）も欧州専用もクラウドサービスを行う考えだ。マイクロソフトはドイツの中小・中堅企業を対象としたクラウドサービスの導入を検討している。
クンツ社長によると、社内クラウドを持つ企業が多いため、外部クラウドに一気に乗り換える動きは起こりにくく、外部クラウドの利用は徐々にしか拡大しない見通しという。
