炭素製品大手の独SGLグループ(ヴィースバーデン)は9月29日、増資計画を発表した。債務を圧縮して事業再編計画を実行できるようにすることが狙い。同社はコスト削減目標を引き上げることもあわせて明らかにした。
SGLは株主割当増資を行い、約2億6,700万ユーロを調達する。大株主である投資会社スキオン(出資比率およそ27%)と、スキオンの出資先である自動車大手のBMW(同約16%)、およびフォルクスワーゲン(約10%)は新株を引き受ける考え。
同社は昨年10月に打ち出したコスト削減プログラム「SGL2015」で、2015年までに年間コストを1億5,000万ユーロ圧縮する方針を打ち出した。今回これを2億ユーロ以上に上方修正。目標達成に向けて不採算事業を再建ないし停止するほか、従業員300人を整理する意向だ。
13年12月期の最終損益は3億9,640万ユーロの赤字で、前期の黒字(590万ユーロ)から大幅に悪化した。今期も赤字となる見通し。