半導体大手の蘭NXP（アイントホーフェン）は2日、米同業フリースケールを合併することで合意したと発表した。合併により車載半導体分野で世界最大手に浮上する。合併のシナジー効果は取引成立後1年で2億ドルと予想。将来的には年5億ドルを見込む。今年下半期の買収手続き終了を予定している。
フリースケールを現金と株式を組み合わせて買収する計画で、フリースケールの1株につき現金6.25ドルとNXP株0.3521株を割り当てる。フリースケールを118億ドルと評価した格好で、NXPの時価は買収後、400億ドル超となる見通しだ。フリースケールの現株主はNXP株を合わせて約32％保有することになる。
NXPは電機大手フィリップスの元半導体部門で、昨年は57億ドルを売り上げた。フリースケールの売上高は同46億ドルで、両社の合計は10億ドルを超える。
昨年4月のデータによると、車載半導体の世界最大手はルネサスで、シェアは13.3％だった。これに独インフィニオン（同9.6％）、スイスのSTマイクロエレクトロニクス（7.9％）、フリースケール（7.4％）、NXP（6.5％）が続く。NXPとフリースケールを合計すると13.9％で、ルネサスを抜いて1位となる計算だ。
