独電気電子工業会（ZVEI）が9日発表した独業界の2015年5月の新規受注高は前年同月比で4.6％減少した。3月と4月はそれぞれ同17.9％増、5.0％増と好調だったが、5月は比較対象の14年5月の水準が高かった反動で大きく落ち込んだ。地域別では国内が9.5％減少、ユーロ圏外も2.7％落ち込んだ。ユーロ圏（ドイツを除く）は5.1％増加した。
1～5月の累計は前年同期比3.7％増で、内訳はユーロ圏外が7.8％増、ユーロ圏が3.9％増、国内が0.8％増だった。
5月の業界生産高は物価調整後の実質で前年同月を6.0％下回った。営業日数が2日少なかったことが響いた。1～5月は前年同期比0.7％増だった。
5月の業界売上高は前年同月比0.9％減の134億ユーロに落ち込んだ。国内が6.7％減の64億ユーロに縮小して足を強く引っ張った格好。ユーロ圏外は5.5％増の45億ユーロに拡大し、ユーロ圏も3.2％増の25億ユーロと好調だった。
1～5月の売上高は前年同期比2.9％増の702億ユーロに拡大した。国内が2.9％減の334億ユーロと振るわなかったものの、ユーロ圏とユーロ圏外がそれぞれ9.8％増の137億ユーロ、7.7％増の231億ユーロと大きく伸びた。
6月の業界景況感をみると、今後6カ月の事業見通しを「良い」とする企業は26％に上り、「悪い」の7％を大きく上回った。輸出見通しは3カ月連続で悪化したものの、水準自体は極めて高いという。
