化学・製薬業界の大卒社員と管理職が加入する組合VAAが組合員を対象に実施した最新のアンケート調査で、これまで評価の高かったベーリンガー・インゲルハイムが順位を大きく落としたことが分かった。同調査結果を入手した『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。
VAAは毎年、組合員2,000人強を対象にアンケート調査を実施。回答する各人は所属する企業の戦略、文化、労働条件などについて1(秀)から6(不可)の6段階で評価を下す。
ベーリンガーは総合評価が3.07で、順位は昨年の2位から10位へと転落した(表を参照)。製品開発で失敗が相次いだことや人員削減が響いた格好だ。大規模なリストラを実施したランクセスも昨年の10位から17位へと大きく落ち込んだ。
トップは2年連続でバイヤスドルフが射止めた。事業再編の効果が出て業績が回復しているうえ、的確なコミュニケーションを通して企業戦略を社員に共有させていることが高評価につながっている。バイエルも企業戦略が明確で着実に実行していることがプラスに働き、順位を上げた。