独小売業中央連盟（HDE）は24日、今年の業界売上成長率（名目ベース）を従来予測の1.5％から2％へと引き上げた。雇用情勢の安定や実質賃金の上昇、低インフレ率など個人消費を取り巻く環境が良好なためで、売上高は4,691億ユーロとなり過去最高を更新するとしている。売上増は2010年から6年連続となる。
今年1～7月の売上成長率（前年同期比）は2.8％だった。伸び率が最も大きかったのはコスメティック・ボディケア用品店で8.5％を記録。これに自転車販売店（6.0％）、時計・宝飾品店（4.8％）、家具販売店（4.8％）が続いた。
HDEが加盟企業900社を対象に実施したアンケート調査によると、下半期に増収を見込むとの回答は41％に上り、減収の同18％を23ポイント上回った。実店舗とネットショップをともに運営するマルチチャンネル事業者を対象にした質問では、ネットショップの売上増を予想する企業が61％に達し、売上減の6％を55ポイント上回った。HDEによると、ネットショップ市場規模は今年417億ユーロとなり、前年比で12％拡大する見通しだ。
食料品を除く小売売上に占めるネットショップの割合は昨年19％で、前年の18％を1ポイント上回った。同割合は家電で31％、ゲーム・スポーツ用品で26％と高く、ファッション・ライフスタイル製品は16％、DIY・園芸用品は11％にとどまった。
