独電気電子工業会（ZVEI）が8日発表した独電機業界の8月の新規受注高は前年同月比6.5％増となり、これまでに引き続き拡大した。ユーロ圏（ドイツを除く）が13.9％増と好調で全体をけん引。国内は4.8％増、ユーロ圏外は4.5％増だった。
1～8月の累計は前年同期比6.4％増。ユーロ圏外が13.4％、ユーロ圏が7.5％の幅でそれぞれ伸びた。国内は1.1％の小幅な伸びにとどまった。
8月の国内生産高（物価調整値）は前年同月を1.4％下回った。同生産高はこのところ低迷しており、1～8月の累計も前年同期比0.3％増にとどまった。ただ、今後3カ月間に生産を「拡大する」とした電機業界の企業は20％で、「縮小する」の7％を大きく上回っており、今後は生産増に転じる可能性もある。
8月の業界売上高は134億ユーロで、前年同月を2.7％上回った。ユーロ圏とユーロ圏外がそれぞれ4.2％増の24億ユーロ、3.9％増の44億ユーロに拡大。国内も1.6％増えて66億ユーロとなった。
1～8月の売上高は前年同期比3.7％増の1,145億ユーロに拡大した。国内は0.7％減の552億ユーロに落ち込んだものの、ユーロ圏が10.5％増の220億ユーロと大きく拡大。ユーロ圏外も6.3％増えて373億ユーロとなった。
業界企業を対象とした9月の景況感アンケート調査では事業の現状を「良い」とする回答が35％に上り、「悪い」の12％を23ポイント上回った。今後6カ月の見通しを「良い」とする企業も19％で、「悪い」の11％を8ポイント上回った。ただ見通しを「良い」とする回答と「悪い」とする回答の差は前月の19ポイントから大幅に縮小しており、企業の景気見通しは悪化している。
