化学大手の独バイヤスドルフ（ハンブルク）は4日の決算発表で、2015年12月通期の売上高営業利益率（EBITベース、特別要因を除く）見通しを引き上げた。1-9月期の実績が前年同期を0.7ポイント上回る14.9％と好調だったためで、14年12月期の13.7％を「やや上回る」としていた従来予測を「大幅に上回る」へと上方修正した。15年12月期の売上成長率（為替変動の影響を除いた実質ベース）についてはこれまでの「3～5％」から「3～4％」に引き下げた。
15年1-9月期のEBIT（特別要因を除く）は7億5,000万ユーロで、前年同期を11.9％上回った。「ニベア」ブランドなどを展開するコスメティック用品部門が13.8％増の6億200万ユーロと好調で全体をけん引。接着剤部門テサも4.7％増の1億4,800万ユーロと増益を確保した。株主帰属の純利益は21.6％増の5億700万ユーロだった。
売上高は50億3,500万ユーロで、6.8％増加した。為替差益が水準を押し上げており、その影響を除いた実質ベースでは増収率が2.7％だった。地域別では南北アメリカ大陸が好調で、実質売上成長率は9.3％に達した。足元の欧州は1.0％で、アジア・アフリカ・オーストラリアも1.8％にとどまった。
