スイス自部品販売大手SAG、ルーマニア同業を買収

スイスの自動車部品販売大手スイス・オートモーティブ・グループ(SAG)は先ごろ、中東欧で同事業を展開するオートネット(ルーマニア)を買収すると発表した。主にルーマニアとハンガリーにおける市場地位の強化が狙い。オートネットによると、同社株の51%をSAGが取得し、49%は創業家が保持する。独禁当局の承認を経て取引が成立する。

買収を通じ、両社はスイス、ルーマニア、ハンガリーのほか、スロベニア、スロバキア、オーストリア、ベルギーの7カ国で事業を展開する。オートネットの社名やブランドは変更しない。オートネット創業者の一人、ミハーイ・リープ氏は、両社を合わせた2016年の売上高は10億ユーロ超になるとの見通しを示した。

オートネットは1996年設立。ルーマニア北西部サトゥ・マーレに本社を構え、ハンガリーとスロベニアにも拠点を持つ。オートネットのブランド名で自動車部品の輸入・販売を手がけるほか、潤滑剤の「Lubexpert」、塗装・塗装部品のForsiusなど複数のブランドを展開する。従業員数は1,500人で、年間売上高は2億7,000万ユーロ。

SAGは2009年、自動車部品会社のデレンディンガーとメトローサービスが合併して誕生した。スイスのほかオーストリア、ベルギー、スロベニアに拠点を持ち、約25万種の部品を取り扱う。従業員数は2,000人で、年間売上高は5億スイスフラン(約4億6,200万ユーロ)に上る。

上部へスクロール