ハンガリーのヴァルガ経済相は15日、銀行税減税を実施する計画を発表した。欧州復興開発銀行(EBRD)との取り決めに沿うもので、税収は来年、今年より約200億フォリント(6,430万ユーロ)減る見通し。6月末までに関連法を改正する方針だ。
銀行税は今年初めにも引き下げられ、その規模は昨年の1,440億フォリントから今年は790億フォリントに縮小した。来年はさらに4分の1程度、減ることになる。
銀行税は2010年9月、欧州連合(EU)の財政規律に従って財政赤字を削減するため、新たな税収源として導入された。当初は12年末までの時限措置だったが、13年に恒久化された。
ただ、ハンガリーの金融市場を支配する外資系銀行が同税に強く反発している。この事情を考慮して、昨年2月、政府がエルステ銀行(オーストリア)のハンガリー子会社の株式最大30%をEBRDと共同で取得することを決めた際、減税がEBRDとの合意事項に盛り込まれた。(1HUF=0.40JPY)