リトアニア国鉄(LG)は先ごろ、ドイツ鉄道(DB)の鉄道貨物子会社DBカーゴ(旧DBシェンカー)と提携契約を結んだ。現行の貨物事業の拡大に加え、将来予想される貨物量の増大に対応するのが目的となる。
LGは貨物輸送や物流サービス事業を、新たにブルガリア、ルーマニア、ハンガリー、ポーランド、ドイツ、イタリア、フランス、英国、オランダ、スイスの鉄道事業者と共同で行えるようになる。
また、欧州連合(EU)が支援する鉄道整備事業「レール・バルティカ」にも対応する。同事業はEUの汎欧州輸送ネットワーク(TEN-T)計画の一環で、フィンランドからバルト3国を縦断してポーランドのワルシャワを結ぶ国際鉄道路線プロジェクト。鉄道貨物輸送の促進を目的としており、完了後は欧州南北間の貨物量の増大が見込まれている。
LGのダイリュドカ社長は「(提携は)欧州の鉄道統合に向けた歴史的な一歩。近く稼働を開始するビリニュスとカウナスの複合一貫輸送拠点の効果的な運用が可能となる」と述べた。