チェコの対米輸出が急速に拡大している。同国統計局(CSU)の先ごろの発表によると、昨年は過去最高の922億コルナ(約34億1,000万ユーロ)となり、欧州連合(EU)諸国を除くと仕向先別で最高となった。輸出全体に占める比率は2.4%に上り、1,000億コルナの大台突破も視野に入ってきた。(表参照)
チェコにとって輸出は経済を支える柱だ。輸出の83%はEU向けだが、米国向けも過去10年間でほぼ倍増し、特に過去3年は目覚ましく成長した。
付加価値輸出額をみると、米国は全体の6%弱を占め、ドイツ(19%)に次いで2番目。以前は材料や半製品が輸出の中心だったが、現在では自動車・部品、タービン、タービンポンプ、医薬品、顕微鏡など付加価値性の高い品目に置き換わったことが背景にある。例えばタイヤ輸出高は過去10年に175%増加し、昨年は46億コルナを超えた。
一方で米国からの輸入は機械・輸出機械が中心で、昨年は819億コルナに上った。輸入全体に占めるシェアは輸出と同じ2.4%だ。また、チェコの外国直接投資額(FDI)では5番目に位置する。(1CZK=4.54JPY)