ウクライナの複合企業であるNIKOは6日、三菱商事と合弁で販売会社「MMCウクライナ(キエフ)」を設立したと発表した。ウクライナ市場に合わせた営業を展開し、三菱ブランド車のシェアを伸ばす狙いだ。
新会社の出資比率は三菱商事が60%、NIKOが40%。ウクライナのほか、モルドバでの販売業務も担当する。すでに今年5月10日付で業務を開始した。
今年発売の新型「パジェロ・スポーツ」、「L200」、マイナーチェンジした「ASX」、「アウトランダー」などを展開し、SUVやオフロード車の潜在需要を掘り起こす。現在あるウクライナ21都市26カ所、モルドバ1カ所の販売網を拡大するとともに、新モデルの早期市場投入で販売を促進する。また、修理、交換部品・付属品販売などサービスを充実させることで顧客満足度を高める。
ウクライナの2016年上半期乗用車販売台数は前年同期比52.8%増の約2万7,000台に回復した。しかし、三菱車は10.2%減の282台と苦戦。シェアは1.63%に過ぎない。MMCウクライナでは市場回復を追い風に販売を拡大し、年内にシェアを3.5%に引き上げることを目指す。
NIKOは自動車の輸入販売、サービスのほか、金融、建設、運輸、通関事業を手掛ける。自動車事業では三菱自動車とエクソンモービル製品を輸入販売する。販売店16店舗では、マツダ、日産、シトロエン、プジョー、フォード、ルノー、アウディ、フィアット、スズキ、ヤマハの製品も扱う。