ハンガリー中央統計局(KSH)が5日発表した2016年5月の小売売上高(速報値、季節調整済)は前年同月比で5.7%増加した。ノンフード分野が6.8%増とけん引した。アナリストは、実質賃金の上昇と大型小売店の日曜営業合法化が背景にあるとみる。
食品・飲料、たばこは4.4%増加した。自動車用燃料は9%の高い伸びを示した。
エルステ・バンク・ハンガリー(EBH)のアナリスト、ユルメッシー氏は消費が増えている理由として、実質賃金上昇による可処分所得の増加をあげる。今年は7~8%の賃金増が見込まれ、小売売上高を押し上げる力となる。また、「日曜営業の禁止で滞りがちだった消費財の購入が、合法化で一気に進んだことも過小評価できない」と話す。
消費者信頼感指数が安定してきていることもあり、ユルメッシー氏は今後も小売売上高が平均5~6%の成長を示すと予想する。(東欧経済ニュース2016年4月13日号「ハンガリー、大型店の日曜営業を再び自由化」を参照)