チェコの複合企業チェコスロヴァク・グループ(CSG)が、2013年に製造停止となった国産トラック「アヴィア」の生産を再開する。チェコ通信(CTK)が8月30日、CSGの筆頭株主であるストゥルナト氏の談話として報じたもので、中型モデルを復活させる。
CSGは国内の伝統産業に投資する戦略に沿い、今年7月、インド商用車大手のアショック・レイランドからアヴィアを買収した。CSGは子会社タトラを通じてトラック市場に参入しているが、アヴィアを新たに傘下に収めることでアショクとの提携を深め、事業拡大を狙う。
ストゥルナト氏によると、アヴィアの年産台数は当面約100台を予定する。現工場はプラハにあるが、生産台数が少なく採算が取れないため、国内中部のプジェロウチュに生産拠点を移す。将来的には商品ラインのモデルチェンジなどにより、年間1,000台の生産も可能と見ている。
アヴィアは1919年、航空機とエンジンの製造を開始し、第2次大戦後に自動車製造に乗り出した。軽量トラックは輸出の主力商品だった。06年にアショックの傘下に入ったが、期待通りの事業展開とならず、13年に操業を停止した。12年の販売台数は1,003台だった。