ダチア「ロガン MCV」のルーマニア生産縮小、モロッコに部分移管へ

自動車大手の仏ルノーがダチア「ロガン MCV」の生産を来年1-3月期にルーマニアからモロッコへと移管する計画だ。仏『ユージンヌ・ヌーベル』誌が21日、ルノー・モロッコのジャン・フランソワ・ガル社長の話として報じた。SUV「ダスター」の生産は引き続きルーマニアで行う。ルノーの広報担当者は「ロガン MCVの生産の一部を移管する」と述べ、報道内容を追認した。

ルノーは「ロガン MCV」をルーマニア南部ピテシュ近郊のミオヴェニ工場で生産している。同社はダチア車を西欧市場へと迅速に輸出したい考えで、ピテシュから中西部のシビウを結ぶ高速道路の早期完成を当局に繰り返し訴えてきた。これがいつまでたっても実現しないことから、モロッコ移管を決めた可能性がある。ただ、ルノーの広報担当者は同移管計画について、ダスターの生産台数を増やすための措置だと強調している。

ルノーはモロッコ北部のタンジェ工場でダチア「サンデロ」「ドッカー」「ロッジー」を生産している。ガル社長によると、移管に必要な費用は2,000万ユーロ。

欧州連合(EU)域内におけるダチアの今年1-8月期の販売台数は28万3,420台で、前年同期から10.5%増加した。同ブランドの2015年の売上高は前年比1.8%増の191億6,000万レフ(約43億ユーロ)、純利益は20.4%増の4億4,790万レフ(約9,950万ユーロ)だった。(1RON=25.37JPY)

上部へスクロール