ハンガリーの製薬最大手リヒター・ゲデオンは19日、同業の日韓合弁企業DMビオのバイオシミラー(バイオ後続品)である抗がん剤「トラスツズマブ」の技術移転及びライセンス契約を結んだと発表した。同剤の開発継続と商業化を行うとともに、欧州、旧ソ連地域及びラテンアメリカでの独占販売権を取得する。
リヒターは前払金のほか、技術移転と医療プログラムの進展に応じた報奨金を支払う。また製品の市場投入後は販売量に応じ特許使用料を支払う予定だ。
DMビオは韓国の東亜ソシオホールディングスと日本のMeiji Seikaファルマの合弁会社で、両者が共同開発したバイオ医薬品の生産を手掛ける。韓国の仁川(インチョン)にある生産施設は2015年に稼働を開始した。
リヒター・ゲデオンは中東欧の医薬品大手で、昨年の売上高は約12億ユーロ。主力のステロイド製品や婦人薬に加えバイオシミラーにも力を入れている。