ハンガリーの国営電力会社ENKSZは1日、仏エネルギー最大手EDFのハンガリー子会社EDFデマス(EDF Demasz)の買収手続きが完了したと発表した。これに伴い、同社の社名を3月1日付で「デマス」に変更する。買収額は約4億ユーロ。
EDFは2015~20年の資産整理計画に基づき、EDFデマスを売却した。同社は国内南東部を拠点とする電力会社で、一般世帯と事業者を合わせて約77万5,000件の顧客に電力を提供している。
同国のオルバン首相は2015年、電力料金引き下げを目的として公益事業の再国有化政策に着手した。その一環としてENKSZは、独エネルギー大手RWEのハンガリー子会社ELMUとEMASZの小売、顧客サービス事業を買収したほか、両社の送配電事業にも49%出資している。