セルビア、国営製薬会社の売却交渉とん挫

セルビア経済省は8日、巨額の負債を抱える国営製薬会社ガレニカ(Galenika)の株式の一部の売却に向けた交渉がとん挫したことを明らかにした。交渉相手の英フロンティア・ファーマと露ペトロワックス・ファームによる企業連合が同社の銀行借入金の処理に関わる方策を示さなかったためで、今後は別な方法で民営化を検討する考えだ。

セルビア政府は2015年、国際通貨基金(IMF)から12億ユーロの融資枠を取り付ける際に、赤字経営の国営企業を売却、閉鎖、事業縮小などで整理するという条件を受け入れた。負債総額が2億2,000万ドル(うち銀行借り入れ5,000万ドル)に上るガレニカも処理の対象になった。

ガレニカの株式の70%を保有する政府は、25%を売却することを決め、昨年4月に入札を公示。最低落札価格を700万ユーロとした。英露企業連合のほか、インドとブラジルの製薬会社が応札を提示していた。

上部へスクロール