三菱自のエンジン工場計画、東欧3カ国が立地候補

三菱自動車が東欧にエンジン工場を新設する計画だ。現在、ハンガリー、スロバキア、ルーマニアの3国に候補を絞り、政府との交渉に入っている。推定2億ユーロ超の大型投資となるだけに各国政府の関心は高く、三菱自としてはより良い条件を引き出す狙いがあるとみられる。

ルーマニア政府筋が2日、現地放送局に明らかにしたところによると、三菱自の代表者は1日ルーマニアを訪れ、グリンディアヌ首相と会談した。同国では西部テメシュ県と南東部プラホヴァ県の2カ所が立地の候補となっている。いずれも高速道路に隣接し、製品が輸出しやすいという。

西欧市場に近い地の利やインフラ面ではハンガリーとスロバキアが有利とみられている。一方でルーマニア側からは、三菱自が連合を組む仏ルノーがルーマニア子会社ダチアを通じて同国で経験を積んでいることがプラスになるという期待の声も聞かれる。

スロバキアにはフォルクスワーゲン(VW)、PSAプジョー・シトロエン、起亜自動車が工場を構え、人口1人あたりの自動車生産台数では欧州1位。ジャガー・ランドローバー(JLR)も同国での工場設置を決めている。

ハンガリーにはダイムラー、オペル、スズキ、アウディの工場がある。

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