ルーマニア国家統計委員会(INS)が7日発表した2016年通期の経済成長率は前年比4.8%となり、前年実績の3.9%(修正値)を0.9ポイント上回った。10-12月期は前年同期比1.3%で、前期の0.5%から加速した(季節調整値)。
16年通期の最終家計消費は前年比7.4%、総固定資本形成は2.6%、それぞれ拡大した。製造業は1.7%、建設業は1.8%の増加。農業は0.1%の伸びにとどまった。
モノ・サービスは輸入が9.3%、輸出は7.6%それぞれ増加した。
ルーマニアの今年度予算では経済成長率5.2%、財政赤字は国内総生産(GDP)比で2.99%が予定されている。欧州委員会は財政基準の達成根拠が不十分とみて、政府に対し、具体的な赤字抑制策を公表するよう求めている。
欧州委は個人消費と投資の伸びが加速するとして、先月、ルーマニアの今年の経済成長見通しを従来の3.9%から4.4%へ引き上げた。
世界銀行は1月発表した経済予測で、同国の今年の成長率を3.7%、来年を3.4%とする見方を示した。同時に政府支出増加による財政への影響を警告している。