アエロフロート、16年に黒字転換

ロシアのアエロフロート航空は2日発表した2016年12月通期決算で388億2,600万ルーブル(約6億6,300万米ドル)の純利益を計上し、前期の赤字(64億9,400万ルーブル)から黒字に転換した。経営環境の好転に加え、保有機材の最適化が奏功し、収益が改善した。売上高は19.4%増の4,958億8,000万ルーブルだった。

アエロフロートは業績改善の理由として◇乗客数が10.3%増の4,344万人に増加◇搭乗率が3.2ポイント増の81.5%に上昇◇IT活用による業務管理の効率化◇通貨ルーブル安――を挙げた。同社をはじめ、ロシア航空業界は2014年の需要減に対応して運行機材を減らすなど合理化を進めていた。これに加えて昨年は国内2位のトランスアエロが営業を停止したことで相対的に需要が高まり、運賃値上げが実現。利益率向上につながった。

また、アエロフロートは昨年、ボーイングとエアバスに対する合計30機の注文を取り消した。これにより保証金の返還を受けたが、保証金は外貨建てだったため、ルーブル安により為替差益を計上した。(1RUB=1.95JPY)

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