墺国鉄傘下のハンガリー貨物会社、露中の貨物需要取り込みへ

オーストリア連邦鉄道(OEBB)傘下のハンガリー貨物輸送会社、レイルカーゴ・フンガリア(RCH)がロシアや中国方面の鉄道事業を強化する。RCHのコバチ社長が先ごろ、ハンガリー紙『ヴィラーグガザサーグ』に対し明らかにしたもので、RCHの親会社レイルカーゴ・オーストリア(RCA)は、ブダペストを中心とするハンガリーをロシアや中国を結ぶ貨物輸送の拠点とする考えだ。コバチ社長はロシアや中国からの貨物の積み替え拠点として、ブダペストの複合一貫輸送ターミナル(BILK)や、ウクライナとの国境沿いで広軌と標準軌の切り替えが行われる同国北東部ザーホニを挙げた。

RCHとRCAはウクライナ国鉄(UZ)幹部と会合を持つ意向を示している。UZの輸送部門の貨物取扱高は年間4億トンに上る。ザーホニの今年1-2月期の貨物取扱量は前年比34%増と急増している。

同社長はまたバルカン方面への積み替え拠点として、ルーマニアとの国境に近い南東部のレーケシャーザの名前を挙げた。

RCHの2016年の売上高は前年比6%増の約730億フォリント(約2億3,500万ユーロ)。輸送量は16.6%増加したが、市場シェアは65%とわずかに減少した。同社は国内の輸送能力全体の40%に相当する機関車25台を新たに購入している。(1HUF=0.39JPY)

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