ボスニア・ヘルツェゴビナでロボティクス・センター開所

ボスニア・ヘルツェゴビナのトゥズラで22日、ドイツ政府の助成を受けたプロジェクト、ドイツ・ロボティクス・コンピテンシーセンター(DRC)が開所した。ボスニア出身のババイッチ氏が経営する独エンジニアリング企業マスターヴェルクが、現地同業のマシーネンバウ・トゥズラBH(MBT BH)と協力して設立したもので、ボスニアでの人材育成を目的としている。

センターでは、ロボティック・トレーナーを育成するほか、トゥズラ大学と提携して学生および労働者向けの職業研修プログラムを実施する。また、現地製造業を対象に、設備近代化に向けたコンサルティングサービスを提供する。

ボスニア・ヘルツェゴビナでは若年失業率が6割前後にも上り、優秀な人材が国外に移住する「頭脳流出」が深刻な問題となっている。その対策として、開所式に出席した在ボスニア・ヘルツェゴビナ・ドイツ国外商工会議所(AHK)のガーバー副会頭は、「国内企業が成長を続けるとともに、政治家が自らの発言が経済に影響を及ぼすことを自覚すべき」と発言した。同時に、職業訓練のあり方を見直し、経済界が求める技能を身につけられるようにすることで、国外に可能性を求めなくてもよい環境を作り出す必要性を指摘。今回のコンピテンシーセンターはこれに向けた努力の一つと強調した。

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