伊大手銀行ウニクレディトのオーストリア子会社であるバンク・オーストリアが22日に発表した最新レポートによると、2016年通期のチェコとスロバキアにおける商用不動産に対する投資額は、チェコでは前年比10億ユーロ増の27億ユーロ、スロバキアでは倍額の8億5,000万ユーロとそれぞれ大幅に拡大した。
バンク・オーストリアの不動産アナリスト、シェシュタウバ―氏は「昨年のチェコでの最大の需要家は、アジアを中心とする外国投資家であり、ドイツからの需要もあった」と述べた。国内投資家の割合は約30%に過ぎなかった。
2017年1-3月期の両国の商用不動産への投資額は約14億ユーロに達した。投資利回り はオーストリアよりも高かったものの、両国で低下した。特にチェコでは年度の入れ替わりに記録的な低水準となった。
チェコの投資利回りは事務所が約4.9%、ショッピングセンターが約5%、産業・物流が約6.5%だった。一方、スロバキアは事務所が約6.75%、ショッピングセンターが約5.75%、産業・物流が約7.50%で、いずれもチェコより高かった。両国共に中東欧では物流拠点としての需要が高い。