欧州復興開発銀行(EBRD)は5日、トルコの再生可能エネルギー開発会社プロシン・エナジー(Prosin Enerji)が同国西部のベルガマ・ディキリ地溝で進める地熱開発事業に対して、500万ユーロを融資すると発表した。欧州連合(EU)もトルコの加盟前支援の枠内で技術支援を行う。
今回の融資は、EBRDが国連クリーンテクノロジー基金(CTF)と共同で進める総額1億2,500万米ドルの地熱開発支援プログラム「プルート(PLUTO)」の一環だ。同プログラムは、特にリスクの大きい開発初期を対象に、民間の開発企業を資金・ノウハウ面で支援することを目的とする。
プロシン・エナジーはすでにベルガマ・ディキリ地溝の地表・地質調査、物理探査を完了しており、さらなる探査・試掘に今回の資金を活用する。EBRDによると、開発が成功すれば10~20メガワット(MW)の地熱発電所が設置できるという。
トルコは2023年までに発電容量に占める再可エネの比率を30%へ引き上げる目標を掲げる。内訳は、水力が34ギガワット(GW)、風力が20GW、太陽光が5GW、バイオマスが1GW、地熱が1GWとなっている。
地熱発電の設置容量は5月現在で851MW。これは推定潜在能力(4.5GW)の19%に当たる。