シベリアにブラックホール続出~ロシア

今年もシベリア北東部のヤマル半島で、またもやツンドラ(永久凍土)の大地が破裂し「ブラックホール」を開けている。正確な原因は分かっていないが、専門家らは気温上昇で地中に閉じ込められていたメタンガスが爆発したと推測している。

これらのクレーター状の穴は、上空からながめるとたまった水が黒っぽく見えることから「ブラックホール」呼ばれている。最近になって、2つのブラックホールが新たに確認された。うち一つは、先月28日に破裂した。その瞬間を目撃したトナカイ放牧農家の人の話によると、「大きな音とともに炎と煙が上がった」、「丘が吹き飛び、大きな土の塊が降った」ということだ。

もう一つのブラックホールは付近住民によると「今年、まだ雪のあった時期」に開いたらしい。その大きさは直径8メートル、深さ20メートルもある。定期調査を実施している研究者によると、その場所は2年前まで平原で、昨年、膨らみが確認されていた。このことから、メタンガスが地下に集まり、今回、一定の圧力に達して破裂したと考えられる。

今年3月に発表された調査によると、ヤマル半島などの北シベリアではメタンが地中にたまっている場所が7,000カ所も確認された。ヤマル半島では天然ガス開発が進められているが、これらの「時限爆弾」が輸送路などインフラ整備に支障をきたす可能性も指摘されている。

上部へスクロール