ハンガリーのオルバン首相は25日、ベトナムで同国のフック首相と会談した後の共同記者会見で、ベトナムを地域戦略パートナーに選定したと発表した。国交樹立以来67年にわたる外交関係やベトナム経済の潜在性を踏まえたもので、今後も両国間取引・投資を拡大し、結びつきを深めていく意向だ。
オルバン首相はハンガリーがベトナムを支援できる分野として、保健、水道管理、IT(情報技術)、農業を挙げた。また、ハンガリー企業がベトナム企業と提携しやすくするため、ベトナムと共同で、事業環境整備に取り組む方針を示した。
文化面では、教育・職業訓練でベトナム人奨学生の受け入れ枠を200人に倍増する。
同日開かれた外相会談では、新たにタイドローンの包括的枠組み協定が結ばれた。融資総額は4億4,000万ユーロで、これまでに◇水道管理(5件)◇病院建設(4件)◇放射線量測定システム◇電子身分証明書――の計11件が具体化している。ハンガリーのシーヤールト外相によると、すでに始動しているタイドローン案件としては◇浄水場建設◇人物認識システムの立ち上げ◇がん病院建設――がある。
ベトナム税関当局によると、昨年の両国貿易高は2億7,000万米ドルで前年実績を37%上回った。ベトナムからは衣類・繊維製品、電子機器、自動車などが、ハンガリーからは医薬品、公共交通車両などが輸出された。