自動車部品大手の独ボッシュはこのほど、ルーマニア北西部クルジュ・ナポカに近いジュクで、研修センターを開所した。人手不足の中、必要な技能を備える労働力を確保する狙い。投資額は600万ユーロに上った。
研修センターは面積4,400平方メートルで、講義室と実習室、実験室を備える。ドイツ式職業訓練「デュアルシステム」(理論と実地の二本立てによる職業教育)を受ける学生100人を毎年受け入れるほか、従業員にも技能向上の機会を提供する。
ジュク工場では、主にフォルクスワーゲン(VW)向けエアバッグ制御システムを生産する。また、さまざまな電動アシスト自転車部品も手がけている。現在、2,500人が働く。
ルーマニアで活動するドイツ企業がデュアルシステムを重視しするのを反映し、トランシルバニア地方やバナート地方の複数の都市で同システムの導入が進んでいる。ただ、その人気は都市によって異なる。今年からスタートしたレシツァでは応募が多数に上り受け入れ枠を100人から120人に拡大したが、アラドやティミショアラではそれほど人気が高くない。