アフガニスタンとトルコを結ぶ道路・鉄道幹線「ラピスラズリ幹線(Lapis Lazuli corridor)」の整備に向けて、両国およびアゼルバイジャン、ジョージア、トルクメニスタンの5カ国が15日、協定を締結した。関税手続きの統合や物流業界参入への障壁除去に取り組み、各国間および欧州との取引を拡大する狙い。
ラピスラズリ幹線は、アフガニスタン北部のアキナ及び西部トゥルクンディ(Turqundi)を起点に、トルクメニスタンのトルクメンバシ、アゼルバイジャンの首都バクー、ジョージアの首都トビリシを経由し、同国の黒海港湾都市であるポチ及びバツミに至る。バツミはさらに欧州への入り口となるトルコ・イスタンブールと結ぶ。トルクメンバシからバクーまではカスピ海を経由する。アゼルバイジャンからトルコまでのインフラはすでに整備されている。
アフガニスタンでは道路や鉄道などのインフラが長い戦乱で破壊され、その復興・再建が待たれている。アフガニスタンとトルクメニスタンを結ぶ鉄道幹線は1年前に開通し、両国間の貿易拡大に貢献している。
一方で、アフガニスタンの治安悪化が整備の動きにブレーキをかけている。タジキスタンに向かう鉄道幹線建設など、多くのプロジェクトが遅れ気味だ。