米コカ・コーラ、トルクメニスタンから撤退

米飲料大手コカ・コーラがトルクメニスタンから撤退する。不安定な為替相場や原材料の調達が困難なことなどが理由。首都アシガバードの工場はすでに操業を中止しており、在庫品はほぼ2倍の価格で取引されている。

コカ・コーラは1998年にトルクメニスタンに進出した。現地生産品の人気は高く、2012年には処理能力8,800万本のボトリング設備を導入。直近まで売上が好調だった。また、アシガバードで今年9月開かれたアジア室内競技・格闘技大会(AIMAG)ではスポンサーも務めた。

トルクメニスタンの経済は、主要産物である天然ガス相場の低迷やエネルギー取引の不発で大きな打撃をこうむり、政府収入も激減している。このため、一般世帯に対する水道、ガス、電気料金の補助が減額・打ち切りとなった。主食の不足も伝えられており、国民生活への影響は深刻だ。

トルクメニスタン通貨マナトの闇取引レートは10月に1米ドル=7.5マナトから9マナトに低下した。政府公式レートは2015年以来3.5マナトで固定されている。(1TMT=30.81JPY)

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