東欧保険最大手のウィーン・インシュアランス・グループ(VIG、オーストリア)は12日、オーストリア同業メルクール・インターナショナル・ホールディングのボスニア・ヘルツェゴビナ事業を完全買収する手続きが9日に完了したと発表した。これにより、同国市場における地位が8位から3位に上昇する。生命保険に限るとシェアは25%強に拡大し、国内2位となる。
メルクールのボスニア・ヘルツェゴビナ子会社は生保に強く、損害保険に重きを置いてきたVIGとの補完性が高い。また、VIGが主に同国内のスルプスカ共和国で事業を展開してきたのに対し、メルクールはボスニア・ヘルツェゴビナ連邦をカバーしており、この点でもシナジー効果が大きい。
VIGによると、従来の子会社と今回取得したメルクールを合わせた2017年第3四半期のボスニア・ヘルツェゴビナ保険料収入は約2,600万ユーロに上る。