トルコ、内陸部のLNG基地を整備

トルコの天然ガス会社LNGガズ・ユレティム・デポラマ・ヴェ・サティシュ(LNG Gaz Uretim Depolama ve Satis)は8日、同国の内陸部としては初となる液化天然ガス(LNG)の生産と貯蔵に関し、政府認可を取得したことを明らかにした。同社のエブリヤオグル社長によると、建設地はアナトリア地方の中西部と北部で投資額は350億ドル。LNG生産量は日量208立方メートル、貯蔵容量は2,000立方メートルを予定する。6月に建設を開始し、1年半後の完工を見込む。

今回、同国のエネルギー市場規制委員会(EMRA)が建設を認可したのは中西部のアフョンカラヒサルと北中部のチョルムにおける2つのLNG貯蔵施設に関するプロジェクト。エブリヤオグル社長は、EMRAの作業終了後に金融機関との間でプロジェクトファイナンスに関する交渉を開始すると述べた。

ガス輸入量で欧州第3位のトルコは天然ガスの貯蔵能力増強に注力している。2016年12月に浮体式LNG貯蔵・再ガス化設備(FSRU)を用いて海上でのLNG貯蔵を開始したのに続き、17年にはアナトリア地方中部に貯蔵施設を建設。今年2月にも地中海沿岸のハタイでFSRUの稼働を開始している。

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