アプリを用いたタクシー配車サービスを手がけるエストニアの新興企業タクシファイは5月30日、投資家から総額1億7,500万ドルを調達したと発表した。『フィナンシャル・タイムズ』紙によると、自動車大手の独ダイムラーはそのうち1億ドル以上を拠出。取締役会にも役員1人を派遣する。
タクシファイは2013年の設立。競合の米ウーバーなどより割安な料金が特徴で、昨年10月に参入したパリでは、仲介手数料率をウーバーの25%を下回る15%に設定した。欧州、アフリカなど世界25カ国で事業を展開しており、顧客数は1,000万人強、ドライバー数は50万人に上る。ドイツには進出していない。
ダイムラーはデジタル技術を用いたモビリティーサービス事業を長期戦略「CASE」の一環で強化しており、カーシェアリングのカー2ゴー、タクシー配車のマイタクシー、複数の移動手段をアレンジし予約から決済を引き受けるムーヴェルを展開。移動サービス分野の新興企業への投資も積極的に行っている。ムーヴェルのアプリにタクシファイを統合すると、タクシファイの利便性は高まる見通しだ。