インド後発医薬品大手のシプラ(Cipla)が100万米ドルを投じ、ベラルーシの首都ミンスクに研究開発(R&D)センターを建設する。2020年春に開所し、創薬から製造までを手がける見通しだ。
R&Dセンターの立地は、ベラルーシ国立科学アカデミー付設の医薬品メーカー、アカデムファームの敷地内。医薬品原料および設備はインドから調達する。シプラのユスフ・ハミード会長は、「微粒子化、乾式造粒、多層錠など様々な製薬技術が導入される」とし、「プロジェクトの成功に向けて多大な努力が必要になるが、アカデムファームとの提携でよい結果が出せると信じている」と期待感を示した。
ハミード会長はエイズの抗レトロウィルス(ARV)薬の混合剤を開発し、途上国の患者にも手が届く価格で提供したことで有名だ。昨年11月にはベラルーシ国立科学アカデミーの名誉会員に選ばれた。
シプラは1935年の創業でムンバイに本社を置く。抗がん剤、ぜんそく薬、副腎皮質ホルモン剤、免疫抑制剤、化学療法薬、抗生物質、抗うつ剤など1,500品目を製造し、世界150カ国に供給する。