チェコ富豪のクレチンスキー氏、独流通メトロに出資

チェコの富豪で実業家のダニエル・クレチンスキー氏が、独流通大手メトロの取得に乗り出している。ドイツの同族持ち株会社ハニエルから株式7.3%を買収するほか、15.2%を追加取得するオプション権で合意した。別口でも9%弱の買収交渉を進めており、すべて取得できれば株式公開買付(TOB)でさらに出資比率を高められそうだ。

ハニエルは24日、クレチンスキー氏と、スロバキアの事業パートナーであるパトリック・トゥカーチ氏が出資する投資会社EPグローバル・コマースに対し、メトロ株7.3%を売却すると発表した。同時に、「業績に応じて15.2%を追加売却する」オプション権で合意したことを明らかにした。

続いて27日にはメトログループから分離した家電量販店メディア・サターンの持ち株会社セコノミーが、「メトロ株の売却でEPグローバルと交渉中」と発表した。同社はメトロ株10%弱を持つが、税務上の理由から1%弱は継続して保有する方針。

EPグローバルがこれらの株式をすべて取得すると、持ち株比率は3割を超え、TOBの実施が義務付けられる。

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