英高級車メーカーのジャガーランドローバー(JLR)は25日、スロバキアのニトラに工場を開設した。同社にとって大陸欧州で初の生産拠点となる。当初はランドローバー「ディスカバリー」を生産。2年以内に次の生産モデルを決定する。年産能力は15万台で、受注状況に応じて30万台まで拡張する。従業員数は現在1,500人。来年末までに2,800人まで増員する計画だ。
新工場は面積が30万平方メートル。製品の輸出先は170カ国以上で、生産量の4分の3を鉄道、残りを道路輸送で出荷する。JLRは同工場に14億ユーロを投資し、そのうち1億2,900万ユーロを政府の助成で賄った。
ニトラ工場の建設は英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)決定前に決定された。アレキサンダー・ワースバーグ工場長は「ブレグジットが工場の操業計画に影響を与えることはない」とした上で、「英国から輸入する部品もあるため、製品の安定供給に向けてあらゆるシナリオに対応できる準備を整えている」と述べた。