プラスチック熱成形機大手の独イリック(ILLIG)はこのほど、ルーマニア中部シビウの近郊に新工場を建設すると発表した。近年需要が急拡大しており、これに対応する生産体制を整備する。建設地はスラ・ミカ工業団地で、敷地面積は6万平方メートル。プロジェクトの第1段階として、来年に管理部門施設と生産棟を建設する。
シビウはルーマニアの経済中心地で、鉄鋼・機械大手ティッセンクルップ、自動車部品大手コンチネンタル、電機大手シーメンスなど独企業をはじめ外国企業の投資が活発だ。空路、陸路、鉄道の物流インフラが整備された良好な立地環境が追い風となっている。
イリックは、現地で長期的に有能な人材を確保するため、同国の職業見習い制度の利用やシビウ大学の協力を得て人材育成にも力を入れる考えだ。
イリックは1946年の創業で、プラスチック熱成型機・工具の製造および包装材業界向けソリューションを世界80カ国以上で展開している。