トルコの10月インフレ率25.2%、高進に歯止めかからず

トルコ統計局(TUIK)が5日発表した10月の消費者物価指数(CPI)の上昇幅は前年同月比で25.24%となり、前月から0.72ポイント拡大した。これは2003年7月(27.4%)以来の高水準で、市場予測(24.5%)も上回った。通貨リラ安で食品や燃料などの輸入品価格が高止まりしている状況だ。インフレ率の上昇は7カ月連続。過去12カ月の平均上昇率は14.9%だった。

分野別にみると、構成比重の大きい「食品・非アルコール飲料」が29.26%値上がりしたほか(前月は27.7%)、「運輸(自動車用燃料を含む)」が32%、「住居費・公益料金」が25.72%値上がりし、全体を押し上げた。「家具・家庭用品」(37.92%)、「その他の商品・サービス」(31.5%)、「娯楽・文化」(24.02%)、「宿泊・外食」(20.06%)も上げ幅が大きかった。

上昇率が最も小さかったのは「アルコール飲料・たばこ」で、2.06%だった。

同国の中央銀行は今年4月以来、合計11.25ポイントもの利上げを実施してリラ安を食い止めようとしているが、効果が上がっていない。先月25日には市場予想に反して金利据え置きを決定しており、通貨安とインフレ高進に歯止めがかからない状況となっている。

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