ウィーン国際経済比較研究所(WIIW)は7日、トルコが短期的に景気後退に陥るとの観測を示し、同国の来年の成長率予測を当初の4%から1%へ大幅に引き下げた。2020年は経済が復調し4%に伸びるとの観測だ。
WIIWのエコノミスト、グリーヴソン氏によると、トルコは「過去10年間で最も深刻な危機」に陥っている。利上げなど危機への対応が遅すぎたため一時的に景気が後退するが、「比較的早く回復」し、銀行業界も危機を乗り切るとの見方だ。
トルコ企業にとって、数年前に比べ「規制、機関の独立性、法治国家という観点から事業環境が悪化した」ことがリスク要因だと、グリーヴソン氏は指摘する。ただ、トルコ経済のムードは中期的にはロシアよりも良好と見ている。