西バルカン6カ国、ローミング料金の廃止で合意

西バルカン6カ国はこのほどローミング料金の廃止で合意した。欧州連合(EU)加盟国との通信にかかるローミング料金の引き下げを狙った措置で、今年7月から2年間で料金を段階的にゼロまで引き下げる。4月3、4の両日にベオグラードで開催される第2回西バルカン・デジタルサミットで協定に調印する。

合意したのはセルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、北マケドニア、コソボ、アルバニアの6カ国。今年7月に最初の料金引き下げを実施する。セルビア当局によると、料金の上限は通話1分当たり19ユーロセント、ショートメール(SMS)1通当たり6セント、データ通信はメガバイト当たり20セントとなる。引き下げ幅は2015年のローミング料金相互引き下げに参加したセルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、北マケドニアで約25%、今回から参加するコソボとアルバニアではさらに大きくなる。

EUは西バルカンでの料金引き下げに合わせる形で、同地域とのローミング料金を安くしていく。北マケドニアはこの動きを一部先取りする形で、ギリシャと先週、ローミング料金の段階的廃止で合意した。ブルガリアとも交渉を進めている。

一方、移動通信事業者は重要な収入減を失うことになる。セルビアのリャイッチ副首相によると、ボスニア・ヘルツェゴビナでは電気通信売上高の最大4割を通話・データ通信のローミング料金が占める。また、セルビアではローミング料金の7割が西バルカン諸国との通信への課金という。

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