S&P、スロベニア格付けを「AAマイナス」に引き上げ

米格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ・グローバル・レーティングス(S&P)は14日、スロベニアの長期信用格付けを「Aプラス」から一段階上の「AAマイナス」に引き上げたと発表した。格付け見通しは「安定的」。格上げの理由として、経済成長と雇用市場が引き続き堅調なことに加え、財政と貿易黒字の動向も良好なことを挙げた。4月にはムーディーズが同国の見通しを「ポジティブ」から「安定的」に引き上げていた。

S&Pは、過去9カ月間の借り入れ資金による民間の投資活動や2015年以降の債務残高の対国内総生産(GDP)比の低下をもとに、スロベニアが国外要因に対抗する余力を十分備えていることを評価。昨年53%だった債務残高GDP比は、2022年までに約40%に低下すると予測する。

スロベニア経済は2017年に4.9%、18年は4.5%と堅調な成長を維持した。S&Pは今年の経済成長率を3.4%、20-22年は平均で3%をやや下回るとし、引き続き内需がけん引力となると予想している。

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