中央アジア諸国の水産業に回復の兆し

国連の食糧農業機関(FAO)は先ごろキルギスタンのビシュケクで開催された会合で、中央アジアとコーカサス諸国の漁業が回復しつつあると報告した。1990年代に大幅な漁獲量の低下を経験した両地域の内陸漁業だが、依然として漁獲量は少ないものの復活の兆しを見せている模様だ。

FAOによると、中央アジアの国々には河川や湖沼など豊富な水資源があり、それを利用した事業を行うのに適している。しかし旧ソ連崩壊後の移行期に集団農場が解体されたため、漁獲量は低い水準にとどまっている。このため2008年にFAOの下に同地域の漁業管理機関として中央アジア・コーカサス地域漁業農業委員会(CACFish)が設立され、水産資源の開発、保全、運営及び利用などを促進してきた。

今月11日から13日にかけては、CACFishの加盟5カ国と5つのオブザーバー参加国における漁業に関する知識を深めることを目的としてワークショップが開催された。それを期に、中央アジア地域の水産関連の政府機関や漁業者に対し魚飼料の開発について助言するプロジェクトも開始されている。

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