ハンガリーがイタリア北東部、アドリア海沿岸のトリエステに自国企業の輸出拠点として独自の港湾を整備する計画だ。同国のシーヤールト外務貿易相によると、建設する港湾施設の広さは32ヘクタールで、事業費は6,000万から1億ユーロ。同施設の完成によりハンガリー国内から24時間以内の貨物の積み出しが可能となる。7月初めにも用地取得の契約を締結する予定。
ハンガリーは現在、セルビアのベオグラードとブダペストを結ぶ高速貨物鉄道の建設プロジェクトにも参加している。中国が主導する同プロジェクトはギリシャのピレウス港から欧州連合(EU)域内に貨物を輸送する鉄道路線を敷設するもので、高額な建設費と中国からの借り入れを要することからハンガリー国内で議論を呼んでいる。このため今回のトリエステへの港湾設置計画は同プロジェクトを代替するものとして期待されている。