チェコ国営電力CEZ、リチウム電池工場の設置を検討

チェコ国営電力会社のCEZが、ドイツとの国境に近い北ボヘミア地方に、電気自動車(EV)向けリチウム電池工場を設置することを検討している。エルツ山地のツィーノヴェツに埋蔵されているリチウムを活用する狙いがある。事前調査の結果が良好であれば、3月末までにCEZがリチウム鉱山の経営権を取得する見通しだ。

ハヴリーチェク通産相が訪問先のベルリンで記者団に明らかにしたところによると、現在、自動車業界企業と提携交渉を進めている。投資規模は明らかにしていないが、実現すれば「中欧のこの種のプロジェクトとして最大クラス」になると話した。

CEZは昨年11月、ツィノーヴェツの採鉱権を持つ、豪州のヨーロピアン・メタルズ・ホールディングス(EMH)と条件付きで戦略提携に合意した。CEZがEMHの現地子会社ゲオデート(Geodet)の株式51%を8億5,300万コルナ(約3,400万ユーロ)で取得することが提携の前提となる。

CEZは、「環境保護の観点からリチウム電池生産は欧州連合(EU)における優先課題の一つ」とし、「自動車生産国であるチェコが

、バッテリー産業にとっても有力な立地であることは明らか」と将来性に自信を示した。

チェコは世界のリチウム埋蔵量の推定3%を有し、そのほとんどがツィノーヴェツに存在する。(1CZK=4.79JPY)

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